【実数値】
ゲンガー 158-x-81-159-96-178→158-x-101-199-116-200
ルンパッパ 155-81-90-142-121-134
カイオーガ 175-x-111-202-160-156
レックウザ 211-198-121-153-123-116→211-231-131-180-133-136
ガオガエン 200-135-115-x-154-58
トゲデマル 168-119-87-x-94-162
GSルールの仲間大会「Atelier Online 1st」で使用した構築。
大会詳細→
https://3ds.pokemon-gl.com/friendlycompetitions/usum/internet/FI-I4670-X210
【結果】18勝9敗 最終レート:1614 順位:6位
【概要】
7世代GSルールはグラードンの使用率が2016ルールほど高くないことから、拘りスカーフカイオーガがレックウザ無しでも動ける場面が多いのではないかと考え、拘りスカーフカイオーガによる制圧をコンセプトとした。影踏みやとんぼ返りといった対面操作手段や相手の動きを止める猫騙しを複数採用することで、カイオーガが安全に動ける状況を作れるようにしている。
伝説枠はカイオーガ+レックウザの形を取っているが、この構築におけるレックウザは基本的にグラードン入りに対してもカイオーガが水技を撃てるようにするためのサポート役であり、そこを意識して選出・立ち回りを考える。
構築内に素早さ操作手段がほぼ無いが、相手に素早さ操作が無い状態であれば拘りスカーフカイオーガや雨下のルンパッパが先手を取りやすく、追い風やトリックルームに対しては複数の猫騙し持ちにより時間を稼ぐことで対処可能と考えた。
課題としては、この指止まれや先制技無効手段を採用していないため先制技への耐性が低くイベルタルのような高火力先制技持ちが厳しい点、ゼルネアスやメガレックウザの処理に不安がある点が挙げられる。
【個別解説】
カイオーガ@拘りスカーフ/雨降らし
潮吹き/根源の波動/熱湯/冷凍ビーム
臆病 175-x-111(4)-202(252)-160-156(252)
今回の構築の軸。前述の通り、グラードンが数を減らしていることから単体でも動ける場面が多いのではないかと考えてゲンシカイキではなく拘りスカーフで採用し、素早さ操作の無い状態で相手を一掃することを狙った。
技構成は、最大打点となる潮吹き、HPが削れた状態からでも高威力を出せる根源の波動、終盤の外したくない場面やワイドガード持ち相手に撃つための熱湯、ボーマンダ等を素早く処理するための冷凍ビーム。
雷については、採用したところでゲンシカイオーガに対しては火力と特殊耐久の差で撃ち負ける可能性が高く、雷で拘りたくないことが多いため不採用。熱湯や冷凍ビームに関しても、このルールでは火力にあまり期待できないため、構築全体で薄いモロバレルへの対策として寝言に変更しても良いかもしれない。
配分は火力を最大限に高めつつ相手の拘りスカーフ持ちを抜ける可能性を上げられるよう臆病CS。
ゲンシカイキにはないメリットとして、カイオーガが場を離れた後も雨が持続する点がある。これを利用して、カイオーガを捨て気味に扱い最終的にルンパッパで勝つことを狙うこともある。
ゲンガー@ゲンガナイト/呪われボディ→影踏み
シャドーボール/ヘドロ爆弾/黒い霧/守る
臆病 158(180)-x-81(4)-159(68)-96(4)-178(252)→158-x-101-199-116-200
相手の交代を封じながら削りを入れてカイオーガの圏内に入れることでカイオーガが動きやすい状況を作っていく。レックウザと同時選出する場合でも、影踏みによる盤面固定を利用するためにゲンガーをメガシンカさせることが多い。
技構成は、鋼やエスパー、ゴーストへの打点となるシャドーボール、ゼルネアスやカプ系統といったフェアリーへの打点となるヘドロ爆弾、影踏みの効果をできるだけ長く維持するための守る、ジオコントロールを積んだゼルネアスを倒しきれるポケモンがいないため切り返しの手段として黒い霧。
黒い霧は、積んだゼルネアスに対し、ゲンガーが守りながら猫騙し持ちを出し、ゼルネアスが猫騙しに守るを合わせに来たところで黒い霧、という動きをする。
配分は、ウルトラネクロズマやカプ・コケコ、クロバットを意識して最速を確保しつつ相手にカイオーガを初手に出されても動けるようC221雨根源の波動を耐える配分。カイオーガは控えめHBのような配分が多いと考え、Cを伸ばしていたとしても命中率も加味すれば耐えられる確率はそれなりにあるため、不安はあるが火力を伸ばすためにもこの程度に設定した。
ガオガエン@フィラの実/威嚇
猫騙し/叩き落とす/とんぼ返り/守る
生意気 200(236)-135-115(36)-x-154(236)-58 ※S個体値0
威嚇や猫騙しによって隣を動かしやすくしたり、低い素早さからの後攻とんぼ返りによりカイオーガを安全に繰り出すために採用した。構築内に素早さ操作技が無いため相手の素早さ操作に対する時間稼ぎも担う。相手の攻撃を耐えながらとんぼ返りをしたり、後出しから猫騙しを撃ちに行ったりと攻撃を受ける回数が多いことから1発耐えた後の耐久を伸ばせるフィラの実を持たせた。
技構成は、採用理由の猫騙しととんぼ返り、相手の持ち物を落として弱体化を狙う叩き落とす、トリックルームや追い風の時間稼ぎのために守る。
サポートがメインのため配分は耐久に全振り。HPを木の実の回復効率が良くなる4nに設定し、積んだゼルネアスに対して後出しできるようC183ゼルネアスの+2ムーンフォースを耐えるDを確保、残りをB。後攻とんぼ返りを狙いやすくするため最遅。
GSルールでもサポート役として優秀なのは間違いないが、Sを下げすぎたことで猫騙しの打ち合いに弱くなってしまったのは反省点。火力が低く相手を削ることができないため、フレアドライブを採用したり、悪技を火力の安定するDDラリアットにするなど技構成も見直す余地がある。
レックウザ@突撃チョッキ/エアロック→デルタストリーム
ガリョウテンセイ/神速/滝登り/オーバーヒート
意地っ張り 211(244)-198(76)-121(84)-153-123(100)-116(4)→211-231-131-180-133-136
グラードンの採用率は2016ルールより低いとは言え、ゲンシグラードンは拘りスカーフカイオーガが天候を奪い返すことができない天敵とも言える存在であり、グラードン入りにカイオーガを出すためにはゲンシグラードンの特性終わりの大地を無力化する手段が必要になる。そこで、天候無効特性持ちの中でも、雨を維持できないことによるカイオーガの火力低下分を純粋な数値の高さと攻撃範囲の広さにより補えるレックウザを2体目の伝説枠に採用した。
役割はあくまでもカイオーガのサポートのため、強引な後出しや居座りが可能になるよう耐久重視の配分にして突撃チョッキを持たせた。
技構成は、高打点でありゲンガーを選出しない場合にメガシンカして数値を底上げできるガリョウテンセイ、削れた相手を倒したりカイオーガの圏内に入れる動きが可能な神速、グラードンやランドロス等に対する低リスクの打点となる滝登り、特性と合わせることで雨下のナットレイでも一撃で倒せるオーバーヒート。
配分は、Aを性格補正による効率が良くなる11n、Dがメガシンカ前状態でC183ゼルネアスの+2マジカルシャインダブルダメージ耐え、Bは余りを振っただけのため目安だがメガシンカ後232ガリョウテンセイ最高乱数以外耐え。
グラードンやナットレイといった拘りスカーフカイオーガの天敵がいる相手に対しては大切に扱う必要があるが、逆に雨状態を維持して押し切れそうな場合はカイオーガの火力を下げないために選出しない場合も多い。
トゲデマル@気合の襷/避雷針
陽気 168(220)-119(4)-87(28)-x-94(4)-162(252)
カイオーガに打点を持つ電気タイプ、特にメガゲンガーと同速でデンキZによりメガゲンガーを一撃で倒すことができ、ボルトチェンジで影踏みから逃げることも可能なカプ・コケコに対して避雷針で電気技を吸い寄せる必要があると考えて採用した。
電気技に対して後出しを狙った際、他のポケモンに倒されて味方が電気技を被弾することがないよう持ち物は気合の襷。
技構成は、後出しした後味方が動くサポートになる猫騙し、高耐久の相手を確実に削りカイオーガの圏内に入れられる怒りの前歯、カイオーガを安全に場に出すためのとんぼ返り、猫騙しと合わせて相手のS操作技のターンを稼いだり相手の猫騙しに合わせて削りを入れられるニードルガード。
配分は他ルールの流用だが最速を確保しつつ耐久が高くなるようHSベース。
電気タイプ以外に対しては耐久の低さから数的不利を取りやすく、拘りスカーフカイオーガより遅いことから怒りの前歯の削りに即効性が無く噛み合わない場面が多かったため、カプ・コケコの処理に不安は出るものの他のポケモンに変更することで構築全体の完成度を上げられるのではないかと感じた。
ルンパッパ@ミズZ/すいすい
臆病 155-81-90-142(252)-121(4)-134(252)
グラードンやレックウザといったカイオーガの天候を上書きできるポケモンが相手にいない場合にカイオーガと合わせて高速高火力で制圧していくために採用。
技構成は、Z技のベースとなり、雨と合わせて最大打点を出すためのハイドロポンプ、タイプ相性を生かして相手のカイオーガに有利を取るために草結び(にする予定だったが変更しないままパーティ登録してしまったためエナジーボールになっている)、カイオーガが安全に動ける状況を作れるよう猫騙し、雨や相手の素早さ操作のターン調整や、最終的にルンパッパで詰めるために温存しておくための守る。
構築全体でボーマンダをはじめとしたドラゴンへの打点が不足気味であり水技のごり押しを狙う場面も多かったため、守るを冷凍ビームにしても良かったかもしれない。
配分は先手を取ることを重要視した臆病CSだが、このルールでは相手の追い風展開に対しては最速でも足りないため、控えめにしてSを調整し火力と耐久を伸ばしても良いと思った。