ラティアス 184-x-111-131-153-178
グラードン 205-171-161-x-154-114
モロバレル 219-x-102-119-119-35
ゼルネアス 212-x-116-172-119-166
ガオガエン 200-136-143-90-121-84
カプ・コケコ 168-x-106-140-98-180
2月のINCで使用。28勝17敗、最終レート1635くらい。戦績も悪く目新しさもないが自分の考えをまとめておく。
【構築経緯】
地面Zグラードンに着目したところから開始。2019ムーンシリーズはカイオーガとゼルネアスが強いのはサンシリーズから変わらないが、カイオーガの対抗馬となり得るグラードンが地面Zにより断崖の剣だけでも打ち分ける動きができるようになったため使いやすくなったのではないかと考えた。自分がカイオーガを使っていたときに感じた問題点として、自分がカイオーガを使うと相手のカイオーガも常にフルパワーを出せてしまうことがあったが、グラードンは日照りにより相手のカイオーガの火力を落とせるため対カイオーガにおいて他のポケモンのサポートにもなると考えた。
役割上グラードンは耐久振りで使うこととなり、単体では勝負を決定づけるポケモンではないため、もう一体の伝説には明確に勝ち筋となれるポケモンが求められる。グラードンとの相性が悪くなくかつその条件を満たせるのはゼルネアスだと判断しゼルネアスの採用が決定した。
取り巻きには猫騙しと威嚇によりゼルネアスの積みのサポートができるガオガエンをまず採用。カイオーガとガオガエンを同時採用する際の問題点として、相手のカイオーガが常に雨補正込みの火力を出すためガオガエンが縛られること、ガオガエンのフレアドライブの火力を雨により自ら下げてしまうことがあったが、グラードンであればこれら2つの問題を同時に解決できるためグラードンとも相性は良いと考えた。
ここまでの3体を構築の軸とした際の基本的な動きは、ゼルネアスがジオコントロールを積めるタイミングになるまでサイクルを回すことになる。ここで、いくつかの大会で好成績を収めた構築として、ここまでの3体+カプ・コケコ+モロバレル+何かという並びがあり、これが上記の考え方に合致するためこの並びを参考にすることにし、カプ・コケコとモロバレルをまず考えた。
カプ・コケコは、ボルトチェンジを採用することでサイクルに組み込むことができ、また特性によりサイコフィールドを書き換えることができるためガオガエンの猫騙しからの展開や相手のサイコショックの火力を落としゼルネアスが積みやすく出来る点も相性が良く、モロバレルはグラードンがカイオーガに天候を奪われた際に天候を奪い返すためのクッションとして扱いやすくトリックルーム構築に対しては勝ち筋を作ることも可能と考えそのまま採用。
最後の枠は、ミラーマッチで相手のグラードンやゼルネアスを迅速に処理でき追い風や怒りの粉によるサポートもできるウルガモス、そのウルガモスに強く先制追い風やブレイブバードによる切り返しが可能なファイアロー、ウルガモスに求める火力をグラードンと合わせればZ技を消費せずに出せ地面耐性もあるリザードンといった炎タイプか、グラードン入りで不利になりやすいトルネロス+カイオーガの並びに抵抗できかつランドロスに耐性を持て複数のサポート技を持つラティアスが候補だったが、炎タイプ3体はいずれもランドロスの岩技で簡単に処理されてしまうのが不安だったためラティアスを選択した。
【個別解説】
採用順。技構成等一般化しているものは省略して配分を中心に自分の考えを記載。
グラードン@地面Z/日照り
断崖の剣/剣の舞/吠える/守る
慎重 205(236)-171(4)-161(4)-x-154(236)-114(28)
- 187ゼルネアス+2ムーンフォース172-204
相手のゼルネアスが積むタイミングでガオガエンを後出しすると、猫騙し警戒でゼルネアスが守ってくる場合が多く、そこでゼルネアスの隣に猫騙しを撃ちゼルネアスに吠える。この動きをする場合の裏目が相手のゼルネアスが守らずムーンフォースをグラードンに撃つパターンのため、それに対応できるよう183ゼルネアス+2ムーンフォース耐えが最低必要。それに加えゼルネアスが積むターンに猫騙しがグラードン方向に飛んできた場合に耐える確率を高めること、控えめ個体でC187程度まで伸ばしたゼルネアスも存在することから187ゼルネアス+2ムーンフォースを耐えるところを特殊耐久として設定。残りはグラードンミラーで先手を取れる確率を高めるためにSに振った。
ガオガエン@イアの実/威嚇
腕白 200(236)-136(4)-143(156)-90-121(84)-84(28)
- 222グラードン(=A-1拘り鉢巻)断崖の剣ダブルダメージ156-186
グラードンの採用により対カイオーガが多少楽になるため相手のグラードンへの後出しが可能になるようHBベース。単純にグラードンに後出しして耐えるだけならB132程度でも足りるが、猫騙しの蓄積などが絡んでも良いようにB143まで伸ばした。Sはガオガエンミラーで先に猫騙しを撃てる確率を上げるために伸ばしたいが、トリックルーム下のグラードンカイオーガに先手でバークアウトや蜻蛉返りを撃つことで凌ぎやすくなると考え84にとどめた。
ゼルネアス@パワフルハーブ/フェアリーオーラ
臆病 212(84)-x-116(4)-172(164)-119(4)-166(252)
- 189ルナアーラZ178-211
相手のゼルネアスをグラードンの吠えるで対策しているものの、相手の追い風下ゼルネアスをゼルネアスで倒しに行かなくてはならない場面は発生し得ると考え、その際の勝率を少しでも高めるためには最速+無振りゼルネアスを+2ムーンフォースで1発の火力ラインだけは最低限確保する必要があると判断。その上で残りを総合耐久を意識してHに回すとすると、耐えられる攻撃として受ける場面が多そうな189ルナアーラZ耐えの耐久に設定、余りを耐久に少し振ったゼルネアスを倒せる確率を少しでも高めるためにCに振った。
カプ・コケコ@マゴの実/エレキメイカー
10万ボルト/ボルトチェンジ/挑発/守る
臆病 168(188)-x-106(4)-140(188)-98(20)-180(108)
- B:222グラードン-1断崖の剣ダブルダメージ140-168(1/16)
- D:222カイオーガ晴れ潮吹きダブルダメージ70-84(99.61%で2耐え)
- S:最速カミツルギ+3(=最速トルネロス+1)
強引な後出しが可能になるよう耐久は高くしたい、ボルトチェンジで削りを入れグラードンやゼルネアスの圏内に入れやすくするために火力もできる限り確保したいと考え、Sを必要最低限のところまで削り耐久を火力に振り分けた。
サイクルに介入するというのがコンセプトの型のため、繰り出し回数を増やせるよう半回復木の実。
モロバレル@脱出ボタン/再生力
草結び/キノコの胞子/怒りの粉/イカサマ
穏やか 219(236)-x-102(92)-119(108)-119(68)-35
カイオーガに対しグラードンからモロバレルに引いた際に即座にグラードンを繰り出すことで隙を作らずに天候を奪い返せると考え脱出ボタン。
守るが欲しい場面もあるがカイオーガに出す以上ガオガエンを出しづらいこともありカミツルギを削る手段が欲しかったためイカサマ。
草結びで207-160カイオーガを高乱数2発で倒せるCと177トルネロスの暴風を耐えるDを確保。自分でトリックルームを使わないため必要以上にSを下げたくなかったため、考えられる中で最も遅い鉄球ネクロズマをトリックルーム下で抜けるSに設定。
ラティアス@バンジの実/浮遊
凍える風/光の壁/サイドチェンジ/願い事
臆病 184(228)-x-11184)-131(4)-153(20)-178(252)
ランドロスに撃てて拘りスカーフカイオーガの足を止められる凍える風、カイオーガのごり押しに抵抗できるよう光の壁、相手の挑発等をかいくぐりながらゼルネアスがジオコントロールを積めるようサイドチェンジ。願い事は、願い事→サイドチェンジ+守るや願い事→グラードンでラティアスに吠える、といった動きで味方を安全に回復できるのではないかと考え採用したが狙い通りに機能した場面はほぼ無かった。
サポートがメインの仕事であり、カミツルギ等に先に動かれたくなかったため臆病HS。
反省点
1. グラードンのZ技
そもそもHDグラードンにZ技適正があったかがまず怪しく、耐えて返しのZ技で相手を処理したところでグラードンが削られていて縛られている状態になってしまい、その状態のグラードンがゼルネアスの隣にいたところで相手視点ではグラードンを処理しながらゼルネアスのジオコントロールまで同時に対処することが比較的容易に出来てしまうためゼルネアスのサポートにならない。有利な場面で勝ちをより確実なものにできるシーンもあったが、それ以上に削られた場面での弱さが目立ったため、少なくとも素早さ操作のない今回のような構築ではZを持たせるのは適切ではないと感じた。
2. ラティアスの採用
ランドロスやトルネロス+カイオーガが重いからという理由でラティアスを採用したが、これらのポケモンがゼルネアスと並んでいるとラティアスがゼルネアスに起点にされてしまい、構築単位で見た場合に解決になっていなかった。
3. 立ち回りの理解度の低さ
1.や2.とも繋がる話だが、基本的な立ち回りを理解できていない段階で構築面で問題点を解決しようとしてしまい、結果的に構築も立ち回りも練度が足りなかった。既存の構築に似たものがあるなら、まずはそれを徹底的に練習して勝ち筋と負け筋を正しく把握した上で、立ち回りで解決出来ない部分を構築で解決する手順でやるべきだった。