【2020 INC Feb.】命の珠特殊バンギラス

f:id:sub_pkmn:20200302192328j:plain

※構築記事ではありません。

今回INCで使った構築の中で、個人的に特徴的な部分になったと思う特殊技主体の命の珠バンギラスの採用経緯、およびそれに関連するポケモンの部分的な考察記事です。

 

1. バンギドリュウズを選択した背景

今回のINCではバンギドリュウズを使おうと考えていました。

理由は8世代は全体的に種族値が低く、また今まで天敵だった霊獣ランドロスがいないことからドリュウズがかなり強力なポケモンとしての立ち位置になると考えたためです。

砂嵐を撒くポケモンにはドリュウズと並べる以上攻撃性能が高い方が攻撃役を兼ねるためドリュウズを強気に動かしていけると考えバンギラスを選択。また、ドリュウズの苦手な技をこの指止まれで吸うことができ袋叩き等のコンボに対する耐性も自然に付与できるトゲキッスがサポートに適任と考えました。ここに単体で特殊高速アタッカーとなれるドラパルトを加えたごく一般的な4匹をベースに考えることにしました。

 

2. 対トリックルームの解決

バンギドリュウズを通していく上での障害を如何に乗り越えるかという点について、まず最初に対トリックルームをどうするかを考えました。特にサマヨール始動のトリックルームパーティは、サマヨールの耐久が高くトリックルームを起動しやすいことに加え、サマヨールが地ならしでドサイドンの弱点保険を能動的に発動できるためバンギドリュウズにとって非常に危険であると考えました。

ダメージ計算をする中で、命の珠を持ったバンギラスの威力130ダイアークであれば手助け込みで進化の輝石持ち特化サマヨールも一撃で落とせることに気づき、バンギラスの持ち物に命の珠、トゲキッスに手助けを採用することが決まります。

 

3. 環境を意識した構成(対ジュラルドン)

次に考えたのは環境に多くいるだろうジュラルドンを含む並びです。ジュラルドンは特性筋金入りでこの指止まれやサイドチェンジを無視しつつ確実に高火力技を叩き込んでくる上、隣のエルフーンが嘘泣きや追い風で補助をしてくるため、エルフーンの補助込みで考える必要があります。

ここで、バンギラスであれば悪タイプのため悪戯心嘘泣きを受けず、ダイマックスすればジュラルドンの攻撃もある程度余裕を持って耐えることができます。初見ではバンギラスが弱点保険を持っている可能性もあり鋼技も安易に打てないはずと考えました。C161大地の力ベースのダイアースで無振りダイマックスジュラルドンであればギリギリですが一発で倒せるため、C特化で大地の力を採用することにしました(実戦では耐えられることが多かったですが)。

 

4. 対トリックルームバタフリー入り)

サマヨール始動のトリックルームに対しては2. の通り手助けダイアークでサマヨールを倒しトリックルームを起動させないことを狙うわけですが、バタフリーが絡むと眠り粉や怒りの粉で妨害されるためこの通りに行きません。

そこで、この2種類の粉技を無効化しつつバタフリーに対し先制で挑発を撃てるエルフーンを採用、同時にバンギラスに守るを採用します。具体的な動きとして、1ターン目にバンギラスダイマックスせず守るで眠り粉を防ぎ、エルフーンサマヨールに挑発を撃ちトリックルームを阻止します。2ターン目にバタフリー方向に挑発とダイアークを集中することでバタフリーを落とします。3ターン目ですが、2ターン目にダイアークを撃ったときダイアークの効果でサマヨールのDが一段階下がっているため、このターンは手助け無しでもサマヨールを落とすことができます。この3ターン目は相手がドサイドンを出している場合、地ならしで弱点保険を発動される可能性があるためダイアークでサマヨールを倒し弱点保険発動を阻止し、同時にエルフーンの甘えるでドサイドンの火力を落としダイマックスのターンを稼ぐことにしました。

威嚇で威力が下がらないこともありますが、このように「2発目以降のダイアークがより強力になる」という点も特殊型の強みでもあります。

ちなみに例によってINC本番は一度もバタフリー入りとマッチングしませんでした。

 

5. 特殊型の欠点:岩技の火力不足

バンギラスを特殊技主体で採用する最大の弊害はタイプ一致技である岩技の火力不足です。そのため岩技を採用しないことも考えられますが、日本晴れヤミラミリザードンのような並びに対しリザードンを即処理するためには、リザードンの持ち物がヨロギの実であることも考えるとバンギラスダイマックスさせたうえでダイロックを撃ちたいです。ただ特殊技の火力を上げるために性格を控えめで採用するとダイマックス後リザードンにヨロギの実込みでダイロックを高確率で耐えられてしまいます。そこでバンギラスの性格をおっとり(B下降)、うっかりや(D下降)、冷静(S下降)のいずれかで採用しAを少しだけ伸ばすことで、無振りリザードンであればヨロギの実込みでも倒せるようにしました。

 

6. 型の決定

ここまでの考察を踏まえ、バンギラスは最終的に以下の構成で採用することにしました。

持ち物:命の珠

技構成:悪の波動/大地の力/岩雪崩/守る

性格:おっとり(C上昇、B下降)

実数値:179(28)-156(12)-117-161(252)-122(12)-107(204)

 

バンギラスの性格は何を選択するかについては、もともとのバンギドリュウズを使う上での自分自身の思想から、バンギラスをアタッカーとしても採用したいことから素早さを伸ばしたいと考え、追い風下で最速ドラパルトを抜けるSを確保できるようS下降の冷静は無し。そうなると特殊耐久の高さを生かし打ち合ってもらいたいことからおっとりを選択しました。ただ耐久面に関しては具体的な計算ができていない部分が多いためまだ考察の余地があります。

また、自分はバンギドリュウズという形で使う以上、基本的にはドリュウズで制圧する動きを目指したいと考えていること、その動きが出来ない際に安易にスイッチトリルのような形に走ることでバンギドリュウズへの理解が進まないという事態を避けるため、今回はトリックルームを採用しない前提で考えましたが、トリックルームを採用すること自体は十分に検討する余地があると思います。

 

今回は以上になります。

本来であれば構築記事としてまとめたかったところですが、細部を詰め切れておらず、結果も考察不足が露骨に出た悲惨なものだったため、今回は自分がある程度納得できた部分のみとしました。

また機会があればこのような記事も書いてみたいですし、これ以上の考察を(結果が伴わなくても)構築単位でやっていきたいと思います。