公式のインターネット大会「アローラフレンドリー」で使用した構築。
結果は29勝16敗で最終レートは1640くらいと散々でしたが、久しぶりにまともにシングルに取り組んだということもあり、何か別の機会に生かせることに期待して記事にしておきます。
【アローラフレンドリールール】
・シングル63
・アローラ図鑑のポケモンのみ使用可能(リージョンフォームのあるポケモンはリージョンフォームのみ使用可能)
・アローラマークのあるポケモンのみ使用可能
・メガストーン使用禁止
【概要】
このルールではパルシェンが最も強いと考え、パルシェンで全抜きを狙うことを構築の軸とした。パルシェンでの突破が困難な相手に対し崩しを狙えるポケモンや、パルシェンの代わりに全抜きを狙えるポケモンを取り巻きとして採用し、相手を削って他のポケモンの圏内に入れて勝つ構築を目指した。
以下個別解説
氷柱針/ロックブラスト/氷の礫/殻を破る
意地っ張り 125-161(252)-201(4)-x-65-122(252)
気合の襷や中速の拘りスカーフ持ちで止まらないことから、このルールで最も全抜きを狙いやすいと考え軸として採用。
技構成は一般的にパルシェンに採用される4つ。
持ち物はパルシェンを一撃で倒す相手に対しても強引に展開できるよう気合の襷。鋼に打点を持つために水Zを持たせる型も存在するが、軸であるために特定の相手へのメタよりは動きやすさや選出しやすさを重視してこの構成にした。
配分は突破力を最大限高めること、中速の拘りスカーフ持ちを抜けるように意地っ張りASとした。
ポリゴン2@進化の輝石 ダウンロード
控えめ 191(244)-x-125(116)-156(132)-116(4)-82(12)
・A161パルシェンのA+2氷柱針が25~30
・A161パルシェンのA+2氷の礫が40~48
構築全体で後出しがしやすいポケモンがほぼいないためクッションとして使えるポケモンが欲しかったこと、相手のパルシェンに対する切り返しの手段が欲しかったことから採用。
技構成は、高速ポケモンに対する切り返しとしてトリックルーム、パルシェンが呼ぶ水や鋼に対し打点が持てる10万ボルト、構築内で安定した引き先のいないガラガラやカプ・テテフに対する打点としてシャドーボール、後出しした後に再利用したりトリックルームのターン数調整のために自己再生とした。ガブリアスへの打点として冷凍ビームも候補だが、拘りスカーフ以外のガブリアスはカプ・コケコやカプ・テテフ、Zテクスチャーを使った後のポリゴンZが先制で動けること、パルシェンで起点にしたり氷の礫で処理が可能であることからガブリアスに対し無理に打点を確保する必要性は低いと考え採用を見送った。またトライアタックを採用すればより幅広い相手に選出が可能になるとも考えたが、構築内での役割から上記の技のいずれも切れないと判断した。
配分はA161パルシェンの殻を破る使用後の氷柱針+氷の礫を高確率で耐えるところまでBに振り(急所非考慮)、残りをCに振り相手に負担をかけられるようにした。
ポリゴンZ@ノーマルZ 適応力
10万ボルト/冷凍ビーム/シャドーボール/テクスチャー
控えめ 161(4)-x-90-205(252)-95-142(252)
パルシェンを止めるために選出される高耐久ポケモンに対し特殊方面から崩しあるいは全抜きを狙うために採用。
全抜きを狙うノーマルZ+テクスチャー、パルシェンを止めに来る相手に対する打点を意識しタイプ変化先には10万ボルト、10万ボルトと合わせて多くの相手に等倍以上を取れるように冷凍ビームとシャドーボールを採用した。シャドーボールは構築全体で重いジバコイルに打点を持てるよう目覚めるパワー地面にするべきたったが、個体の準備が間に合わなかった。
配分は突破力を最大まで高めるために控えめCSとしたが、Zテクスチャーを先制で使い耐久を上げること、拘りスカーフ持ちやS上昇の積み技を使う相手との積み合いを考えると臆病も検討すべきだった。
ガブリアス@命の珠 鮫肌
逆鱗/地震/炎の牙/剣の舞
陽気 183-182(252)-115-x-106(4)-169(252)
・B124テッカグヤにA+2炎の牙が187~221
・B136カプ・ブルルにA+2炎の牙が172~203
積み技により相手の高耐久ポケモンを削り、他のポケモンを動きやすくするための崩し要員として、単体でのスペックの高いガブリアスを採用。
技構成は、採用理由の剣の舞、安定した高火力技として地震と剣の舞使用後に最も負担をかけられる逆鱗に加え、4枠目には炎の牙を採用した。剣の舞を積むことで、テッカグヤやカプ・ブルルといった本来ガブリアスでの突破が難しい相手を大きく削ることができる。
持ち物は上記の相手へのダメージを考慮すると強化アイテムが必要だが、Z技はカプ・コケコやポリゴンZで使いたい場面が多く、また全ての技の火力を上げることで崩しの範囲が広がることにも期待し命の珠とした。
配分は火力を出しつつ拘りスカーフでないカプ・テテフやガブリアスミラーなどを考慮し陽気ASとしたが、意地っ張りであればBに割いていないテッカグヤを剣の舞+炎の牙で確定で落とせるので意地っ張りも検討の余地がある。
カプ・コケコ@電気Z エレキメイカー
10万ボルト/マジカルシャイン/挑発/身代わり
臆病 146(4)-x-105-147(252)-95-200(252)
高いSと瞬間火力による削り、挑発による妨害・展開補助のために採用。キュウコンのオーロラベールやポリゴン2の自己再生はこのポケモンで妨害する。場合によっては終盤まで温存し削れた相手を一層する動きを狙うこともある。
技構成は、採用理由の挑発と安定した高火力技として10万ボルト、電気技が通らない相手への安定した打点としてマジカルシャイン、有利対面での安定択となり、後出しガブリアスに対応できる身代わり。
持ち物は挑発を撃った後に相手を大きく削ることで後続の圏内に入れやすくなる電気Zとした。ガブリアスにドラゴンZ等を持たせてこのポケモンに命の珠を持たせる案もあったが、この構築ではガブリアスは剣の舞を使用した後に広い範囲を崩したいこと、逆にカプ・コケコは高いSと挑発の存在から瞬間的に高い火力を出せる方が強いと考えカプ・コケコにZ技を採用した。
配分は上からの挑発や削りを確実に行うために臆病CS。
カプ・テテフ@拘りスカーフ サイコメイカー
サイコキネシス/ムーンフォース/シャドーボール/10万ボルト
臆病 146(4)-x-95-182(252)-135-161(252)
パルシェンとの相性の良さ、他のポケモンが削った後に一掃する動きを期待して採用。
技構成は、連打できる技で最も火力の出るサイコキネシス、ミラーや悪タイプ、HPの多く残ったガブリアスへの打点としてムーンフォース、ミラーやメタグロスへの打点としてシャドーボール、テッカグヤやギャラドスへの打点となる10万ボルト。サイコキネシス以外は単純に範囲を広げることでどれかを一貫させる立ち回りができるようにしただけであり、実際にサイコキネシス以外ほとんど撃たないため挑発や自然の怒り、個体の準備が出来れば目覚めるパワー地面等の方が良かったかもしれない。
配分は拘りスカーフを持つことで意地っ張りの拘りスカーフガブリアスやZテクスチャー後のポリゴンZを抜ける臆病CS。
【反省点】
パルシェンの殻を破るやポリゴンZのZテクスチャーで全抜きを狙うという分かりやすいコンセプトの構築を組むことができたが、ヤドランを絡めたサイクルやミミッキュ入り、カミツルギなどへの回答が不十分なところがあり、また相手の構成や立ち回りに依存する部分が多く安定して勝つことは難しかった。